簿記の歴史

企業や一般家庭の財務状況を管理、分析する上で必要となる簿記ですが、その歴史は明治時代にまで遡ります。
もちろん、我が国では古来より収支の計算を行う習慣はありましたし、遥か昔よりそうした財務管理は行われてきました。
しかし、現在簿記と呼ばれているものは海外から渡ってきた洋式簿記であり、それが伝わったのが明治時代だと言われています。

一万円札の肖像画で有名な福沢諭吉ですが、彼が明治時代に出版した簿記書が「帳合の法」で、同じ年の末には大蔵省が「銀行簿記精法」などの西洋式簿記書を刊行し、洋式簿記が我が国に導入されていきました。
銀行簿記精法は当時の業界にも大きな衝撃を与えたと言われており、銀行簿記におけるバイブル的存在として多くの銀行で導入されました。
国立銀行はもとより、普通銀行でも次々と簿記技法が導入され広く普及したのです。

簿記自体の歴史は古く、古代ローマ時代で既に用いられていたと言われています。
ローマ時代の古代彫刻の中には商業帳簿が彫られているのが発見されており、その起源が証明されています。
もちろん、その頃の簿記は現在のような複式簿記ではなく、家計簿やお小遣い帳で用いられるような単式簿記がメインです。
複式簿記はルネッサンス時代にルカ・パチョーリという人物が考案したことが起源と言われ、その後様々な国に普及していったのです。
このように、簿記というのは近代普及したものでなく、遥か以前より存在した技法であることが理解できます。