西川淳「ボクは、とにかく長距離ドライブを好む。」



西川淳
どれくらいかというと、800キロまではクルマで行きたい。東京からだと北は青森、西は広島、あたり。出発時間を自分で決められること(つまり深夜スタートが圧倒的!)、到着時間をある程度コントロールできること(最近はSA/PAも商売上手!)、そして現地での自由度がおそろしく高いこと(NAVIは見知らぬ土地でこそ重宝する!)、が、肉体的精神的疲労と帰りのうんざり感を上回る。その分水嶺が800キロだ。
ほど不満がない。少なくとも、東名と名神と山陽を使って広島に行く限り、東北道を使って青森に行く限り、別に大きな不自由はないからだ。有体に言って、相変わらずどうしようもないトラックの列と、ETCゲートカッ飛び通過を含む諸ドライバーのマナーの悪さが目に付くが、自分だってそれほど褒められたもんじゃないから、気にしないことにしている。ひどい場合は、それなりに怒りのポーズは見せるけど。
要するに、誰だって(もちろん交機の方々も!)所謂、交通違反を日々しでかしている。100キロ以上で走るからこそ、別段問題なく、広島・青森まで行って来いできる、というのが現実だ。
広島まで制限速度を守りに守って走ったことがある。走った時間がたまたま良かったからか、所々気分よく走ったときと比べて、1時間ぐらいしか変わらなかった。広島までのクルマを使った1時間。まあ、どうってことない時間差だ。燃費だって良かった。ベンツのEクラスやセルシオでも無給油で行けた計算であった。
しかし!
とっても、疲れたのである。制限速度で走り続けることが…。もっとも、全道中をしゃかりきに走ると、こっちも相当に疲れた。1時間半ぐらいは早く着いたのだけれど、にしても、どうってことない時間差だった。
付け加えて言うと、新幹線に載せられての広島も、飛行機にゆらぶられての広島(というか岡山)も、相当に疲れる。自律神経がやられそうだ。
結局のところ、ドライバーにとって理想の高速道路環境とは、経験も技術も職業も性別も年齢も性格も趣味もさまざまに違う同士が、軋轢を生むことなく等しく自然に安全に、自分の思うように自分で走れる、ということに尽きる。理想?そうです、理想。でも、理想を語らずして進歩はない、がボクの座右の銘(嘘)。
現実には、激しくクルマが走る路線では、今の交通量から考えて、流入量を絞るか道幅をとてつもなく広くするか、それぐらいしか理想に近づかない。別ルートを増やしても、まあ、集中するときゃ集中するものだ。
となると、あとは気持ちの問題?
都心に近づけば混むもので、自分が走っていること自体渋滞の発生に一役かっていることを素直に認識すれば、それに文句言う筋合いも、気持ちも、精神的苦痛も霧散する。要するに精神世界の問題でもあるわけだ、クルマの運転ってやつは!そう考えると、気持ちよく走れるようにする方法が、インフラ物理量や法規制関連以外にも、まだまだあるような気がしてならない。
例えば、走っているオレって格好いいなあ、気持ちいいなあ、って思える道にする、とか…。
事故を無くすってことも、別に考えなきゃだけど…。
ひょっとすると、日本のクルマ社会に足りないこと、例えば自動車文化の有無なんかも、上手く走らせることを考えてゆけば、自然と醸成されていくのかも知れない。そんなことを考えていきたいと、ボクは思っている。

西川淳氏 プロフィール
自動車“趣味が強いゼ”ライター
速いクルマ、速そうなクルマが好きな、単なる市井のクルマ好き代表
環境に優しい最新モデルの性能より、味わい深いクラシックカーの行く末が気になる毎日…
愛車はほとんどマイナス5ツ星






