長沼要「ショッキングなタイア」



長沼要
先日、ふと信号待ちで並んだクルマのタイアがショッキングだったので、思わず写真を撮った。携帯のカメラで設定も変えずに撮ったので、粗くて、分かりにくいかもしれないが、トレッドの一部分が大きくちぎれているのがわかるだろうか。これはトレーラーのタイアであるが、一目見て危険だとわかる。
あるタイアメーカーのキャッチコピーで、「タイアは命を乗せている」とあるが、それだけではなく、周りへの凶器になる可能性さえある。この写真のようなタイアが走行中にバーストすれば、当該車両は操縦不能になり、周りを巻き込む事故になるだろうし、飛び散ったタイアの破片が他車を直撃し、またまた事故を引き起こすだろう。
いずれにしても近寄りたくなく、この車両からかなりの距離を保って走行したのは言うまでもないが、周りのクルマは気付いていないかもしれなく不安になる。しかしこれはたまたま気付いた氷山の一角であって、「知らぬが仏」なだけ、つまり道路には危険な車両が満ち溢れている可能性は大いにある。前回はドライバーの乗員に対する責任云々について書いたが、自分の運転するクルマの整備状態に気を配るのもドライバーの大事な仕事だと思っている。
「人の振り見てわが振り直せ」というわけで、あらためて自分のクルマを確認してみた。幸い、特に問題はなかったのだが、洗車をして、車内を整理し、燃料を入れ、空気圧を点検して再び乗り込むと、新鮮な感覚が湧いてきた。色も形も変わらないいつものクルマが何か新鮮に感じた。不思議と運転も丁寧になる。仕事が忙しく時間に追われる中、なかなか難しいかもしれないが、少し時間を作って、いつも乗っているクルマを確認してみてはいかがだろうか?ふと新鮮な感覚になれるかもしれません。特にクルマを買い換える事を検討していて、気持ちが遠ざかっていた人ほど、愛着が戻ることもあるかも知れません。
案外、安全なモビリティへの近道というのは、こんなところにあるのかもしれないと思わされたのであった。

長沼要氏 プロフィール
環境負荷低減と走りを両立するクルマが理想のクーペ好き。
武蔵工業大学での水素自動車開発プロジェクトやバイオマス発電プロジェクトにも関与する、モータージャーナリスト兼研究者。
北海道出身






