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西川淳「制限速度 その4」

20070207

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西川淳

現象面では相変わらずなのだ。週末の東名上りは相変わらず、海老名SAの先を頭に30キロほどを平気でアナウンスしているし、相変わらずトラックの列がいつも数台単位で追い越し車線に連なっている。

けれども、私は以前ほどにイライラしなくなった。突発的な交通事故による渋滞を除けば、以前より精神的にラクである。

例えば、年末の帰省。以前は真夜中に出て、トラックの列を縫いつつ、ほうほうの体で帰ったものだ。ここ数年は、昼間に出てもそれほど大きな渋滞に合うこともないし、バカみたいに追い越し車線をふさぐトラックに出会う回数も量的に少なくなった。

走りやすくなった、と考えられるアクティヴ&ネガティヴな一般理由は、いくつかある。

1.みんなのマナー向上説
いくつかの悲惨な事故や事件をきっかけに罰則化が進み、さらに社会的教育などが行き届きつつあるから、という説。理想。

2.クルマと社会のシステム進化説
ETCやナビゲーションといった、高速道路を走るうえで有効な技術が発展、普及したから、という説。よりスムーズな走行環境が整ったし、目的地につく時間の目処がわかることで、落ち着いたドライブができる。いったい何時に着くんだろう、という不安が解消された。

3.エンターテイメントの質向上説
ミニバンの普及、車内の娯楽装備の充実、SAPA施設のサービスが向上したことで、どんな行動単位(家族とか)でも時間にとらわれることのなく走れるようになったから、という説。交通量の平準化を生んでいるはず。ありがちな時間帯に集中しない。

4.情報入手の簡易化説
今出たら最悪!など、渋滞などの道路情報が誰でもどこでも入手できるようになったから、という説。これも交通量の平準化に繋がる。

5.高速料金割引システム説
速さと安さを天秤にかけたら安さが上回るというドライバーが多くなったから、という説。平準化。

6.高速道路を走りたくないクルマが増えた説
ミニバン、軽自動車、コンパクトカー、と積極的に高速道路を走りたいとは思わないクルマが今や国産車の稼ぎ頭であるから、という説。消極的には走るだろうから、ひょっとして走る回数は減っているのかも?ミニバンで帰省は増えたであろうが。

まだいろいろ考えられるが、そういった一般理由に加えて、自分自身の内なる理由も考えられる。

1.私も歳を取ったな説
社会への怒りが歳を追うごとにやがて諦観となり、自分も大人になったと勘違いしている、という説。他人の無謀に怒りを覚えることが少なくなった。

2.急いでもたかが知れてる説
500キロをがむしゃらに走って得られる時間的余裕などたかが知れていると知ったから、という説。制限速度前後で走っても、スムースに走れて入れば、クルマで帰って良かったという実感が残る程度には早く帰れる。

3.乗り手を急がせすぎない車に乗っている説
他人、自己に関わらず対戦モードになりにくいクルマで長距離を移動することがラクだと知ったから、とう説。例えば、旧いベントレー。あおり気味に抜かされても別になんとも思わない。

帰省に関して言えば、これにペットのウサギが載っているから1時間半おきに休憩が必要、という説も加わって、結果的に昔のようなストレスはなく、クルマの帰省がかなりラクになったのだった。

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西川淳氏 プロフィール

自動車“趣味が強いゼ”ライター
速いクルマ、速そうなクルマが好きな、単なる市井のクルマ好き代表
環境に優しい最新モデルの性能より、味わい深いクラシックカーの行く末が気になる毎日…
愛車はほとんどマイナス5ツ星

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