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西川淳「制限速度 その5」

20070214

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西川淳

ということで、制限速度を変えなくても、気分よくラクに速く、しかもクルマの魅力を享受しつつ長距離を走ることだってできるんじゃないか・・・。

そのために必要なことを、前回のさまざまな説から抽出してみると、ざっとこんな具合だろう。

1.ドライバーの認識←急いだってたかが知れている→教育問題
2.道中のエンタメ性←時間に拘束されないというクルマの魅力を高める→クルマとインフラ問題
3.情報提供と活用←ナビシステムの進化、インフラとのさらなる融合→クルマとインフラ問題

結局のところ、すべては大なり小なり交通量の平準化に寄与することになる。これは限られた資産を有効に使うと考えれば、当然のことである。高速道路は、限られている。

さて、ここに新たな希望を付け加えておきたい。

日本の国土には高速道路が似合わないことを以前にも記したが、それはドイツ車志向の強くなりがちなわれわれ自動車側の専門家が、大陸間移動を実利とする欧州やアメリカのようにと願っても無駄だという意味であり、国家・国民の財産としての道路および高速道路は必要不可欠であるという立場は変わらない。

われわれの子孫に必要な道路ネットワークは何か、ということを考えた方が建設的だ。決して、130キロで走れる縦横無尽に走れる高速道路網ではないはずである。

そういう意味で、完全自動化の前に、否、自動化になればさらに有用だと思うが、走る・走っている行為そのものが、”気持ちいい”と思える道路環境が欲しいと私は思っている。

運転しながら他のことを楽しめ、と言っているのではない。運転に集中できる環境は、無機質なマテリアルで覆われた道路からじゃ得られない、と思うのだ。リラックスと緊張を適度にバランスさせる技術は、クルマの側でもできつつある。それこそ、ドイツ車の得意分野であろう。

そこに、目に飛び込んでくるフロントウィンドウ越しの景色や、心地のいい路面舗装や、機能とデザインの両立した各種標識やインフォメーションが加わったら・・・。運転はもっと安全に、もっと楽しくなると思う。クルマそのものにファンがなくなった、としてもだ。

気持ちいい道は、おだやかでやさしい社会的な運転を教えてくれるはずである。

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西川淳氏 プロフィール

自動車“趣味が強いゼ”ライター
速いクルマ、速そうなクルマが好きな、単なる市井のクルマ好き代表
環境に優しい最新モデルの性能より、味わい深いクラシックカーの行く末が気になる毎日…
愛車はほとんどマイナス5ツ星

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