長沼要「タイアの色々」



長沼要
タイアにはいろんな種類がある。しかし色は黒。一時期黄色とか赤色とかカラフルなタイアが一瞬世に現れたが、これまた一瞬にして消えた。まあ、なぜか黒くないとしっくりこないのだろう。
さて、こんな黒くまあるいタイアだが、わりと種類がある。幅とか扁平率とか内径とかをいいだしたら、それこそ無限に近く存在するのでそこまでは考えなくても、構造の違いとコンパウンド(表面のいわゆるゴム)の種類くらいまでは簡単だ。
まず構造では2種類。バイアスとラジアル。バイアスは斜めという意味、ラジアルは平行という意味。これはタイアの構造体に存在する鉄のワイヤーの巻き方の向きのこと。ワイヤーが斜めにぐるぐる巻きになっているものがバイアス構造で、平行にズラーとならんでいるのがラジアル構造。その構造上剛性の面でラジアルが優秀で、最近はほとんどラジアルタイアといっていいだろう。
さて、ではコンパウンドにはどんなものがあるか、ざくーと大きくわけると3つ。夏用、冬用、夏冬兼用、となる。それだけ?と思うかもしれないが、それだけです。もっとも、夏用のなかでも雨強い、弱い、転がり抵抗が小さい、大きい、などなど、冬用のなかでも実にいろいろな種類があり、細かくいっていくと切りがないので、3つとする。
もちろん、夏用はドライとウェットの比較的温度が高い領域に適する。冬用は雪や氷でも走れるようにとてもやわらかく出来ているので、温度の高いドライなどは不向きでふにゃふにゃになって、かわいそうになる。もちろん夏冬兼用はその中間域である程度の雪は走れるようにできているが、テカテカのアイスバーンなどは不得意。冬タイアに替えることをお奨めする。なぜか、夏冬兼用(=オールシーズンタイアとも呼ぶ)は北米でよく装着されるが、日本と欧州ではあまり普及していない。性格なのだろうか。
ところで、話題のクルマ日産GT-Rには20インチのタイアが設定されているが、なんとこの3種類のタイアも設定があるというのには驚いた。夏用と冬用まではわかるが、オールシーズンまで用意するとはやはり北米市場を狙っているだけある。
あ、そうそう、チューブの有無も分類としてある・・・・・・いや、いまはないか。。。ほとんど全部チューブレスです。
とにかく大事なのは、季節/路面にあったタイアを履く事と、適正な空気圧に管理する事。これはクルマの安全の基本です。
→参考ビデオ「タイヤ選びはクルマを知ることから…」

長沼要氏 プロフィール
環境負荷低減と走りを両立するクルマが理想のクーペ好き。
武蔵工業大学での水素自動車開発プロジェクトやバイオマス発電プロジェクトにも関与する、モータージャーナリスト兼研究者。
北海道出身






