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パリ市街を行く三菱アイミーブ

20081024

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EV(電気自動車)で使われる単位
―力と仕事(仕事率)とエネルギーの関係ー

 最近EVに関する記事が多いが、あまり見慣れないエネルギー関連の単位が出てきている。そこでクルマにまつわる単位の整理をしてみましょう。

力と仕事

 ハイブリッド車の出現によって、電気モーターの最高出力表記に使われているのが「キロワット(kW)」。じつは少し前からガソリン車、ディーゼル車の出力も「PS(馬力)」だけではなく、「キロワット(kW)」も併記するようになりました。でもまだ感覚的には馬力がイメージしやすいのでが、、。ところで「PS」はドイツ語の「Pferdestärke(馬の力)」の略で、フランスやドイツで使われてました。一方、馬力は英語では「horse power」なのでイギリスやアメリカでは「HP」と書きます。キロワットのKは1000倍という意味なので「kW」は1000Wとなります。

 そもそも「PS」も「kW」も仕事率を表す単位なので、単位時間あたりの仕事の量を示しているのです。1ps は736ワットですが、むかし蒸気機関が考案された時に、実際の馬の仕事に換算して蒸気機関をセールスしたそうです。その時の実験では一頭の馬は736ワットの仕事率だったそうです。仕事率(ワット)は単位時間あたりの仕事なので単位はジュール/秒となります。ジュールは1ニュートンの力を1メートル動かした時の仕事をさします。これを時間で割ると効率が求めることができ、ワットになります。

 エンジンの性能を示すものにトルクという言葉があります。このトルクとは一般的には力を示すもので、エンジンに発生する回転トルクを求めてます。ちなみにトルクは「kgm」か「Nm 」で表記しますが、最近は「Nm 」が一般的になりつつあります。 1Kgmは9.8Nmなので、やく10倍するとNmの単位に換算できます。ちなみに、これからは出力に「kW」、トルクに「Nm」が主流となりそうです。これらは「 SI ( Standard International )単位」と呼ばれるもので、世界中でばらばらに使われている単位を標準化しようというものです。


エネルギー量

 こちらはガソリンやディーゼル車ではお目にかかれなかった「Wh」という単位の登場です。ガソリンやディーゼル車では燃料搭載量は燃料タンクの容量「リッターL」で表されていたから、いきなり「Wh」といわれても理解しにくいですよね。ワットは単位時間あたりの仕事の効率だったので、仕事をした時間hをかけると「Wh」となります。つまりこのWh]は仕事の量なのです。

 ここで電子レンジやドライヤーを思い出してください。だいたい「1000W前後」のものが大半だろう。そう、これらの電気製品の出力(消費電力と書いてある)はクルマの最大出力と同じ「単位」なのです。そして、「1000W=1kW」のドライヤーを「1時間」使用したときの仕事量が「1kWh」となります。そしてこの値がエネルギーなのです。

 例えば三菱自動車の電気自動車「iMiEV」が搭載するリチウムイオンのバッテリー容量は「16kWh」 なので、1kW(1000W)のドライヤーなら「16時間!」も使い続けられるエネルギーなのです。このエネルギーを40~60Km/hで走行すると160kmくらい走れるというのが
「iMiEV」の謳い文句です。
 それではガソリンやディーゼル車が使う化石燃料(ガソリンか軽油)の「1リッター」にはどれだけのエネルギーが含まれているのでしょうか?むずかしい計算式はともかくも大ざっぱに言うと、ガソリン1リッター当たりに含まれるエネルギーは9kWh、ディーゼルは10kWhとなる。つまり、「50L」タンクのガソリン車は、約「450kWh」ものエネルギーを積んでいることになる。さきほどの「16kWh」と比べるとガソリン車は実に多くのエネルギーを搭載していることが理解できますね。

まとめ
 力と仕事とエネルギーを物理で使う単位から見てきましたが、300馬力で50Lの燃料を搭載しているクルマの仕事の大きさと消費するエネルギーを家電製品と比べると、とんでもなく大きいことに気がつきました。
 自動車はもっとエコになることができそうですね。

文 / 長沼 要

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